漆かき

天然のヒノキやアテ(あすなろ)の無垢を使った木地、そして、ウルシの樹液である漆。輪島塗りは、森の恵みともいえます。ウルシは、古くから日本に伝わり各地で栽培されてきました。樹皮にキズをつけると、そのキズをふさぐためウルシは独特な樹液を出します。その樹液を集めることを「漆かき」といいますが、植えてから10年から15年たち、10メートルほどに成長したウルシから何回かに分けて採取します。季節は6月から10月ぐらいまで。この季節や木の個性、生育場所などによって、漆の質は異なってきます。1本の木から採れる樹液はおよそ150gほど。椀にして数個分しか採れません。また、樹液を採り終わったウルシは切り倒してしまいます。漆は、長い時間と経験に裏打ちされた技術から生まれる、とても貴重な素材なのです。

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