地の粉について
泉清吉さんの息子さん、広重さんがていねいに教えてくれました。

人間の髪、それも油分が少なく、腰の強い日本人の髪の毛を最良とする。この髪をはさむ板は木曽ひのきを使う。


故 泉清吉さん(4・5巻き込み作業)
毛洗い髪をソーダ炭を溶かした液で十分に洗い、汚れを取る。
毛摘み髪を選別し長さをそろえる作業。この段階で、使える髪は約半分になる。
毛固め良質の生漆とのりを混ぜた漆を用いてくしを入れ金べらを使って固める。金べらで押しつぶし板状にする。
巻き込み乾いて固く板のようになった毛束を寸法に合わせひのき板と毛をのり漆で張り合せる作業。麻ひもで刷毛をくくりひもを歯でかみ力いっぱい引っぱる。
かんなかけ十分に乾燥させた刷毛からひもをほどいてかんなで仕上げます。毎日少しづつ薄くしていきます。
仕上げ最後の刷毛の表面をかんなで仕上げ、かんなの歯で刷毛先を根元がふくらんだ三角形に整える。この形で刷毛の腰が強くなる。
この刷毛はお父さんが長年集め大切に保管してきた刷毛です。どれも日本を代表する広重さんの刷毛です。


まだ刷毛の先が切り出してありません。

日本一の刷毛です。広重さんの家にもないといっていました。

もうすぐ使う刷毛です。

刷毛の先を切り出してあります。
輪島塗の工程